介護現場におけるフットケアの仕事の重要性

長く生きるという目標を持っている高齢者も多いですが、現在は、自分らしく質の高い生活をしながら長く生きるということを目標にする高齢者が増えています。その中で、多くの人が目標にしていること。それは、高齢になっても自分の足で歩くということなのです。しかし、この目標を叶えるためには生活の中で気を付けることも多く、毎日のフットケアも重要となります。

自分で自分のことができる高齢者であれば、まだ自分の足を観察し、お手入れするということができるかもしれません。しかし、介護を必要とする高齢者がどこまで自分のことができるでしょうか。できないことも多く、介護者がフットケアを担うということが多くなります。基本的に高齢者は四肢末端の循環不全が起こりやすくなり、夏でも足先が冷たい、皮膚の色が悪いという状況がよく見られます。また糖尿病や動脈硬化といった持病により感覚の麻痺がおこることもあります。そのため、足に傷ができやすい、また傷ができても気が付きにくいということがあるのです。

さらに、自分で靴を選んだり、着脱できないので介助して履かせてもらう場面も多くなります。感覚が鈍くて気付かない場合や、うまく感情を伝えることができない高齢者は、履いた時の感覚を介護者に伝えることができません。つまり、履かされるままとなるのです。これらが関連して、高齢者の足が徐々に弱っていくということがあります。自分の足で歩くを実現するためには、日々のフットケアの仕事の重要性を理解して、高齢者の足に向き合うことが重要です。